経営の課題

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資本主義の次に来るもの・・

新型コロナウイルスが蔓延し、約1年が経った。
感染者数は日々最高記録を更新し、誰しも他人事と思えなくなっている状況であろう。
軽症で済む感染者、重症となる感染者、通常のインフルエンザとは症状が違うことも不穏なウイルスだ。

10年後、新型コロナウィルスは、「社会システムを変革する上でのエポックになっているだろう。」という発言をするコラムニストも多いが、まさしく、有限な地球の資源を消費仕切ってしまう前の重要な転換点になると想像している。

資本主義は、テクノロジーを進展させ、その恩恵によって近代的で利便性の高い社会生活を我々に与え続けてきた。そこには、貧富という弊害も生んだが、俯瞰的に概観した場合、我々の生活の質は明らかに向上している。

しかし、消費を成長させることが前提の資本主義システムは、一部でその限界が見えてきたと言っても過言ではない。

資本主義に代替できるシステムとして、社会主義が考えられるが、肉体を持つ人間(生物)にとって、一定の対価で他人のために自己犠牲を払うことなど出来るはずもなく、結局、独裁者の権力よって、労働を強制させられることになる。

社会主義は、人間が人間である以上、そして、マズローの5段階欲求説を是とするならば、我々の欲求に対する満足度と人間性をもう2段、3段上げなければならないだろう。

いずれ、我々の精神的進化と同期した上で、社会主義が適用できる世の中が訪れるならば、今後200年、いや300年は必要なのかもしれない。

そして、その精神的進化は、テクノロジーの進化と相関すると考えている。

これからも資本主義がベースとなるのであれば、テクノロジーは進化するだろうし、我々の精神性も益々高まっていくだろう。

話が飛んでしまったが、今後も資本主義は崩壊せずに進んでいくに違いない。しかし、毎日判を押したように、同じ時間に満員電車に乗り、企業は違えど、ほぼ同じ規則で労働する慣習はきっと10年後には自由度が広がっているだろう。

一方、このコロナ禍に負けてしまう企業も益々多くなっていくだろうが、事業再構築が可能な企業は、やむなく廃業せざるを得ない企業の受け皿として、更なる事業の発展を前に進めて頂きたい。

事業再構築促進事業(補助金)

令和2年度3次補正予算案において「事業再構築補助金」が採択される見込みである。公募詳細は年明け直ぐにでも明らかになりそうだが、「事業再構築補助金」は、小規模事業者持続化補助金(コロナ特別枠)の中小企業版となりそうだ。

中小企業基本法で定義されている中小企業は以下となる。
①製造業その他・・・資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人
②卸売業・・・資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
③小売業・・・資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人
④サービス業・・・資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

小規模事業者持続化補助金との違いは、
・事業計画は認定支援機関や金融機関と策定すること
・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加を達成すること
となり、ものづくり補助金の採択条件と同等の条件が課せられそうである。

補助額も6,000万円(補助率2/3)と大きく、コロナ禍を乗り越えるための事業変化への投資として検討を進めたい。

年明け早々に公募詳細は明らかになるであろうが、事業計画策定には相当な時間を使うことは避けられそうになく、事業再構築のイメージ化と信頼できる認定支援機関の選定は早めに検討すべきだろう。

整理、整頓の必要性

3Sも5Sもその出発点は「整理」、「整頓」だ。
整理・・・不要なものを識別し除去
整頓・・・必要なものが識別され、歩かなくても、探さなくても、その必要物を手にできる

自身が協業するトヨタ自動車も、最初に工場を訪れたとき、「この工場の中に、この製品を作るために不要なものないですか?」と尋ねる。

製品を作るために必要のない、「設備」「治工具」「計測器」「補修部品」「材料」は、有効なスペースを無効にし、必要なものを取り出すときの障害となる。

「整理」「整頓」の目に見えるご利益は、固定費として減価償却しているスペース(保有資産の場合、固定資産税も賦課)の有効活用であり、歩く、探すなど非稼動としてカウントされる無駄な時間の削減だ。
「整理」「整頓」は、実際の工場だけでなく、経営実態の見える化にも役立つ。

経営実態を客観的に判断する材料に、決算書(貸借対照表、損益計算書)があるが、コロナ融資などで現預金が潤沢にある企業には注視して頂きたい。
貸借対照表は、企業の決算期の一時の資産の状況を表す。右側が調達資金(借入金、資本金)、左側が資産(現預金、固定資産)で構成される。
現在、政府系及び民間金融機関の尽力があり、相当額の融資が履行されている。よって、月商の2倍が適正とされる現預金の額が必要以上に増大している企業が見受けられる。

現預金の潤沢性により、運転資金や借入金返済(債務償還)には窮しておらず、事業の方向性について安堵している経営者も少なからず存在すると考えられる。しかし、借入金返済(債務償還)を持続する収益が今後獲得できるのか?は注視されたい。

借入金返済の持続可能性は、損益計算書を見る。損益計算書は、決算月以前の1年間の経営活動の結果を表す。
売上高、製造原価、売上総利益、一般管理費、営業利益、・・・税引後当期純利益の順番で上から下へと記載される。
注目したいのは、「税引後当期純利益」と製造原価や一般管理費に含まれる「減価償却費」だ。
借入金返済は、この「税引後当期純利益」と「減価償却費」を足した金額でしか賄えない。
※「税引後当期純利益」+「減価償却費」=「簡易キャッシュフロー」という。

仮に、1年間の借入金返済額 > 簡易キャッシュフロー となった場合、現金が不足し、他人からであれ、自己からであれ、その企業に現金を投入する必要がある。(細かい条件もあるがここでは割愛する)

現在の簡易キャッシュフローでは、到底、借入金返済がかなわないのに、コロナ融資などで、現預金が潤沢にあり、返済できてしまっている企業は、更なる売上高拡大や固定費削減などを計画的に企てる必要がある。

現場のモノ(材料、備品)、経営のカネ(現預金)も潤沢にありすぎると、問題が見えなくなってしまう。コロナ禍の状況のなか、潤沢な現預金を保有することは、一定の効果がある。しかし、現預金額を月商の2倍に置いた場合の、将来の損益計画もシュミレーションし、今後の経営戦略を検討しておきたい。

工場も経営も「整理」「整頓」は欠かせないのだ。

医療機器における製造業から製販業の壁(メディカルクリエーションふくしま2020)

昨年に引き続き、メディカルクリエーションふくしま2020において、
【薬事戦略セミナー「いまさら聞けない医薬品医療機器等法の基本 ~医療業界から求められ、信頼される企業となるために~」主催:一般財団法人ふくしま医療機器産業推進機構】
の解説の機会を得た。

本セミナーは以下の3つから構成したが、
○医療機器とは何か?
○医療機器の業態等基礎の確認
○製造業と製造販売業の違い
時間の都合上、触れることができなかった要点(製造業から製販業に参入する上でのハードル)についてまとめたい。

製造業から製販業に参入する上での壁は、
①QMSの拡充(ISO9001⇒ISO13485(QMS省令、GVP省令))
②顧客ニーズの顕在化と機器の有効性/安全性の検証、及び妥当性確認
と捉えている。

まず前者①に関しては、いくつかの壁があるのだが、特筆したいのは、プロセスとプロセスのトレーサビリティの頑健性である。
ISO9001認証企業では、一定基準のQMSが確立されているため、ISO13485の認証を容易に考えがちだが、実は、そのトレーサビリティの確立には、不足事項が多々転がっている。
ISO13485(医療機器)のトレーサビリティは、市販後の監視に基づく、医療機器の有効性/安全性の妥当性の振り返りが目的の一つであるが、万が一、市場で問題が発生した場合の迅速な要因特定も同様である。
よって、顧客ニーズ→製品企画→仕様書・図面案→検証→妥当性確認→仕様書・図面、確定の各プロセスのインプット/アウトプットは、芋づる式に繋げる必要がある。
一般的には、「トレーサビリティマトリスク」を使ってトレーサビリティを確立する。

後者②は、顧客ニーズを受けたのち、そのニーズを達成する機能を定性的にも定量的にも企画するが、その際に、実使用場面でのリスクを分析し、評価し、そのリスク管理の方法を定義する必要がある。これは、ISO13485で明確に要求され、リスクマネジメント(ISO14971)として、設計開発プロセスに組み込む必要がある。
このリスクマネジメントは、製造業として部品供給を主業としていたメーカーでは、一つの壁になる。
これまで、製販業(システムメーカー)から、詳細な仕様・図面が提供され、部品加工に対する検証のみで成立していたものが、医療現場での使い勝手、リスクを想定し、マネジメントするという医療機器の誕生から終焉までのライフサイクルを想定する必要があるからだ。

製造業から製販業を目指す企業は、医療機器製造販売に正しい知識・経験を持つ信頼できる支援者を持つ必要もあるのだ。

コスト削減より大事なこと

企業支援には、405事業や信用保証協会専門家派遣など国の補助金を利用した支援スキームが多くある。

それら支援のトリガーとなるのは、決算書に基づく経営成績だ。PL上の3期連続営業赤字であったり、BS上の債務超過であったり、財務指標悪化の原因を探る診断(財務DD)からスタートする。

製造業の場合、コスト削減が重大なテーマとなり、二大経費である「人件費」「減価償却費」の対売上高占有率が焦点となり、稼働率や生産効率性を改善していくのだが、中小企業の場合、無理に利益を確保しようとして、重要な人的資源を削り落としているケースが少なくない。

決算書の表面上、人件費の削減は最も即効性のある収益拡大策となるのだが、その企業の将来を左右する「難加工技術」「生産管理」「工程管理」「品質管理」を担う人材が確保できない、又は充分な工数を割くことができない状況にも追い込む。

特に中小企業の場合、顧客企業が生産技術まで提供し、効率的生産性のみを求める場合を除き、難加工技術確立の成否がその企業の将来売上を左右する。

極論を言うと、困難な加工ができない企業=世の中に必要のない企業、となり易い。

そして困難な加工技術は、それに対する相応の人材と工数が必要となる。

目先のコスト削減を優先し、困難な加工に挑戦できない企業環境を作りあげてしまうことは、将来の売上と収益の低下をもたらし、世の中から淘汰される運命となる。

細かな経費管理は重要であるが、製造業の本質を確立するための経費まで削り落とすることはあってはならない。

新型コロナウイルスと人的資源

企業が最終的に求めるものは、「収益(金銭)」と言って間違いないであろう。

我々は誰一人として、自分の意思でこの世に生まれてきたわけではないが、この世に生まれてきた以上、生命活動に必要な衣食住は、金銭を以って獲得する以外に方法はない。
そして、その金銭は、自分以外の第三者が欲する商品又はサービスを提供し、得る、という仕組みが人類の長い歴史の中で確立されてきたわけだ。

その金銭獲得の構造は、個々の人間というレベルだけでなく、企業という法人も同様である。
企業が欲しいのは「収益」である。そしてその収益は、「売上高-経費」という数式で示される。

そして今、新型コロナウイルスによって、収益獲得の構造が完全に崩れ始めている。

これを切り抜ける策はそう多くない。
・国の支援を受ける(補助金、融資、雇用調整助成金・・)
・新型コロナウイルスによって、需要が増している市場に参入する
しかしである。企業の収益を生み出す内部資源である3要素(人、モノ、金)を別の市場に参入するために機敏に変化させることは、ほぼ不可能だ。
特にモノに属する、機械設備や方法などを新規性の高い、新たな市場に適合させるには、商品とサービスの適合性だけでなく、商品とサービスを生み出すプロセスの妥当性も検証する必要がある。

このような厳しい状況下で将来に向け一つだけ、準備できることがある。
それは、「人(従業者)」のスキルアップだ。
「人」で重要な要素は、適切なアウトプットを生み出す力量である。
そして、その力量は、教育・訓練によって業務遂行ができる最低限のスキルを獲得し、教育・訓練を受けた従業者が自己のモチベーションと改善意欲を高めながら、スキルの最大化を図る。
スキルの最大化は、まさしく「モチベーション」と「改善意欲」が従業者にとっての燃料となるわけだが、このプロセスを旨く説明できるのが、ハーズバーグの二要因論だ(ハーズバーグ;米国の臨床心理学者)。
ハーズバーグは、「従業者が組織を離脱しない衛生要因」と「従業者が自ら組織に貢献しようとする動機付け要因」とに識別している。
この衛生要因は、「期待給与」「良好な対人関係」「組織の管理体制」などが挙げられ、これらが充足できなければ、従業者は組織を離脱(退職)することになる。
一方、動機付け要因は、「自己成長を感じる」「承認・感謝される」「役割・責任の付与」「昇進・昇格」と言われている。

組織における人の役割は、「企画」「開発」「営業」「製造」「サービス」と多岐に渡り、その生産性を単一指標で表現するのは難しいのだが、いずれの役割においても、その生産性を最大化させる従業者のモチベーション(ソフト面)と組織の体制(ハード面)の両輪が機能しなければならないのは明らかであろう。

企業の人事担当部署は、組織の体制(ハード面)である「人事制度」「給与制度」「勤務体制」「健康管理制度」という衛生要因に力点を置きがちになるだが、もう一方の動機付け要因である「自己成長を感じる」「承認・感謝される」「役割・責任の付与」「昇進・昇格」などのモチベーション(ソフト面)についても、その組織において旨く引き出されているのか思慮する必要があろう。

新型コロナウイルスが収束するその日に向け、「人件費」という経費として計上される「人」から、「収益」をもたらす「人」へ変化させる仕組みを更に検討されたい。

新型コロナウイルス対策支援一覧

新型コロナウイルスによる影響は業種を問わず甚大な経営難を引き起こす可能性が高い。
湿度の高くなる夏までには収束することを切に願うが、東南アジアでも感染が拡大している状況を鑑みると、全く予断を許さない状況である。

各企業では売上の低下に苦慮していると考えられるが、以下の支援策を活用しながら、なんとか踏ん張って欲しいところである。

以下は、2020年3月9日現在の状況。
【相談窓口】
■経営相談窓口の設置
・何を・・・経営に関する全般の相談と提案
・どこで・・・全国の中小企業関連団体、支援機関、政府系金融機関
・いつ・・・継続中

■現地進出企業・現地情報及びジェトロ相談窓口
・何を・・・海外進出企業の経営相談
・どこで・・・ジェトロ(03-3582-5651)
・いつ・・・継続中

【貸付・融資】
■セーフティーネット貸付要件緩和
・何を・・・運転資金、設備資金の貸し付け
・どこで・・・日本政策金融公庫
・いつ・・・継続中

■衛生環境激変対策特別資金
・何を・・・コロナウイルスによって資金繰りに支障を来している旅館業、飲食業を営む方への運転資金の融資(1,000万円(旅館業は3,000万円))
・どこで・・・日本政策金融公庫
・いつ・・・継続中

【助成金】
■雇用調整助成金の特例措置
・何を・・・コロナウイルスの影響で労働者に一時休業を図った場合、賃金等の一部を助成(大企業1/2、中小企業2/3、支給限度日数は1年間で100日)
・どこで・・・都道府県労働局
・いつ・・・休業等の初日が令和2年1月24日から7月23日まで

■小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援
・何を・・・子の世話を行うことが必要となった労働者に対し、休暇を取得させた事業主への賃金相当額の支給(上限は8,330円/日)
・どこで・・・厚生労働省 雇用環境・均等局職業生活両立課(03-3595-3274)
・いつ・・・令和2年2月27日~3月31日の間に取得した休暇

【配慮・緩和】
■下請取引配慮要請
・何を・・・業界団体等を通じ、親事業者への配慮を求める要請文の発出
・どこで・・・下請かけこみ寺(0120-418-618)
・いつ・・・継続中

■輸出入手続きの緩和等について
・何を・・・輸出入に関する許可・承認証の有効期間の延長
・どこで・・・各経済産業局・通商事務所等
・いつ・・・継続中

地方に研究開発拠点が置かれにくい理由

自身がコーディネーターを務める「よろず支援拠点」で事例報告会があり、多数の支援機関の皆様に出席を頂いた。
タイトルは、「中小・小規模事業者の原価占有の下げ方と戦略の方向性」で講演させて頂いたのだが、今回のこの議題ではなく、地方における研究開発拠点の少なさについて、掘り下げたい。

事例報告会に一般社団法人福島県発明協会から1名ご参画頂いたのだが、講演終了後、「知財戦略」、「地方における研究開発拠点の少なさ」について、ディスカッションする時間があった。

特許出願数と研究機関数、及び企業規模(大企業からの出願が9割)には相関があり、研究機関数の少ない地方においては、特許出願も比例して少ない傾向ということである。
これらの事実と原因に特異な要素はなく、当然の結果であろう。

少し掘り下げたいのは、地方に研究開発拠点が設置されない原因である。
表層的には、その地域における「大学を含む学術機関数」、「研究者数」などが研究開発拠点の設置の有無に直接的に関与するパラメータであると考えられるが、より底流に流れているのは、日本独特の文化であると考えている(持論である)。

日本(アジア)の場合、農耕文化が底流に流れており、集団化が個々の利益に繋がるという発想が根底に潜む。
よって、より人口の多い地域にシンクタンクが集積する傾向があるかと考えている。

欧米の場合、金融に関する組織は都心部に集中し易いものの、研究開発部門は、ローカルに拠点を置くことに抵抗がない。
これは、都会の雑踏を離れ、自然の中でこそ、自由闊達なアイデアと研究ができることを”是”と考える発想があるのやもと考えられるのだ。

ITの進展により、距離的ハンデを克服し、研究開発拠点の地方への分散が拡がるかと考えていたが、日本における現実はまだまだ難しそうだ。

今後の日本の産業構造と人間の幸福感を見た場合、都心部と地方の財的、文化的バランスは、
お互いに綱引きができるくらいのボリュームを維持することが必要だと思うのだが・・・

良好な経営のためのテンプレート

我々、中小企業診断士がフルスペックで経営改善に臨む場合、
・内部環境(人・モノ・金・情報)
・外部環境(マクロ環境、ミクロ環境、顧客、競合)
を精微に調べ上げ、経営戦略と具体的なアクションプラン、そこから導かれる計数値(予想PL、予想BS、予想CF)を組み立て、実行を支援する。

調べ上げた内部環境、外部環境から、経営への影響度が高い因子を選ぶのだが、そこにはよく「経営分析ツール」というものを使う。
「経営分析ツール」は、多様な形態が世の中に存在し、外部環境分析に適合性が高いのは、
「PEST分析、3C分析、5フォース分析・・」。
また、内部環境分析に適合性が高いのは、「バリューチェーン分析、VRIO分析、4P分析・・」
などが代表分析ツールだ。

これら、外部環境、内部環境の情報を整理し、戦略を構築するプロセスに進むのだが、ここでも「分析ツール」の手を借りると有効な戦略が顕在化し易い。
戦略構築に適合性が高いのは、「アンゾフの成長マトリクス、SWOT分析・・」などだ。

経営分析ツールを乱用するのは有効な戦略を希釈させるリスクがある一方、適切な経営分析ツールを選択することによって、戦略オプションの優先順位と効果を高い精度で見積もることが可能になる。

経営分析ツールは、経営戦略を構築する上での、ハードの部分だ。
そして、そこに入れ込むべきコンテンツである、情報、要因、戦略代替案は、分析者の取捨選択の意思が介在し、戦略を構築する上でのソフトの部分となる。

このソフトの部分である情報、要因、戦略代替案は、企業が提供する「商品、サービス」を顧客に愛してもらうという根本的な概念を持たなければ、最終的に構築する経営戦略は功を奏さない可能性が高くなる。

ビジネスと恋愛は、相対する対象(顧客)にとって、愛おしいものかどうかという点で極めて近似しているプロセスと言えるのだ。

顧客に信頼される製造販売業者となるために

1月22日、1月29日の2日間にわたり、ふくしま医療機器開発支援センター主催の「医療機器品質保証担当者人材育成セミナー」を開催する運びとなった。

このセミナーは、顧客クレームをトリガーとする製造販売業の対応方法を学び、医療機器そのものの改善、更にはQMS体制の改善までの道のりを学ぶことを目的とする。

医療機器製造業(製販業(許可))が遵守すべき、組織の体制要件は、
・QMS省令(ISO13485)
・GVP省令
の2つであるが、両者は個々に独立しているのでものではなく、互いに重複しながら密接に繋がっているこを認識している企業は意外に少ない。

今回は、顧客クレームをトリガーとするため、その情報の受け口は安全管理責任者が管轄する部署となり、規制要件はGVP省令となる。
顧客クレームを受信し、不足している情報を入手しながら、適切な安全確保措置(回収・改修・廃棄・添付文書改訂・・)を決定するまでの、手順やジレンマを演習によって体験するセミナーとした。

本日、初日であったが、受講者にもその趣旨を理解頂き、活気あるディスカッションが繰り広げられた。
医療機器関連のセミナーは、一方的に知識を与える形式が多いが、それはあくまでセミナー講師の経験値に基づく内容であり、医療機器の種類、規模、クラス分類によって、その対応は大きなバラツキを持つはずだ。

参加された企業は、医療機器という厳しい規制要件と顧客の安全を担保するため、日々努力を重ねており、単なる受講者としてではなく、彼らの経験値を逆に引き出しながら、受講者全員で、その経験を共有することは、単一志向的なセミナーの何倍もご利益があるのではないだろうか。

演習を通じ、GVPとQMSの対応を学ぶ。
自身にとって初めてのセミナー形式となるが、受講者と協力しながら、実りあるセミナーとしていきたい。
本セミナーを企画頂いた福島県薬務課、ふくしま医療機器開発支援センターの皆様、並びに参加された企業の皆様に感謝を申し上げる。