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HACCPの理解が進まない原因とは(後編)?!

前回のブログで、HACCPは2つの活動に分類でき、前者は、HA(危害要因分析)で、後者はCCP(必須管理点)であることを述べた。

そして、HACCPでは、それら2つの活動を「7つの原則」として、手順化している。

まず、HA(危害要因分析)の手順は、「1.危害要因の分析」に示される。

これは、前回のブログでも述べたように「生物的要因(菌・ウイルスなど)」、「化学的要因(添加物など)」、「物理的要因(金属・毛髪など)」の混入経路、又は生成されるプロセスを明らかにする。混入のプロセスは、4M(人・機械・治工具・材料・方法)+1E(環境)に限定される。その中に危害要因が潜んでいるわけだ。そして、それら異物の混入よってどのような健康被害が引き起こされるかまでを特定できれば満点である。

次に、CCP(必須管理点)の手順は、

「2.重要管理点の決定」、「3.管理基準の決定」に示される。

前者の「2.重要管理点の決定」は、「1.危害要因の分析」から得た要因を、引き起こさない、又は最小限に食い止めるため、重要となるパラメータ(4M(人・機械・治工具・材料・方法)+1E(環境))を特定することだ。

例えば、生物的要因である菌を抑えるのであれば、材料の保管温度などが重要管理点となる。

次に、後者の「3.管理基準の決定」については、「2.重要管理点の決定」で定めたパラメータの管理方法を定めることになる。これは材料の保管温度であれば、その「温度」と「時間」であり、上限・下限値を設け、その規格値のなかに収める方法を定める。ここで注意したいのは、管理基準に収めるための方策を手順書として文書化しておくことだ。

以上、

としたいところだが、

「4.モニタリング方法の決定」

「5.改善措置の決定」

「6.検証方法の設定」

「7.記録の作成」

が残ってしまった。

まず、「4.モニタリング方法の決定」は、設定した管理基準値に意図するパラメータが収まっていることを確認することが、メインとなるが、顧客(市場)、及び商品そのもののモニタリングも検討されたい。

「5.改善措置の決定」については、モニタリングで得られた「管理基準値からの逸脱」、「市場(顧客)クレーム」、「商品の不適合」などの原因を特定し、その原因を取り除くことである。

「6.検証方法の設定」は、1.~5.まで全体俯瞰的に掛かってくる。少々難しいが、商品の不適合に繋がるパラメータをどのように特定するか?その実証方法を定める活動だ。

「7.記録の作成」は、1.~6.まで全体俯瞰的に掛かってくる。1.~6.までの活動の結果を記録として残し、保管する必要がある。

HACCPの理解が進まない原因とは(前編)?!

食品衛生法の一部が改正され(2018年6月)、2021年6月~ HACCPが完全義務化となる。
既にHACCPに取り組んでいる事業者も多いだろうが、HACCPそのものの理解が進まず、
手をこまねいている事業者も少なくないと推察される。
HACCPの理解が進まない原因には、いくつかのプロセス(ステップ)がある。
1.HACCPの表記が意味不明
まず1つ目のプロセスは、HACCPそのものの言い回しだ!これは、Hazard Analysis and Critical Control Pointの略で、
日本語に直すと、「危害要因分析に基づく必須管理点」となる。
2.HACCPの大局的な趣旨を理解できない
HACCPは、2つの活動に分類できる。
前者は、HA(危害要因分析)で、後者はCCP(必須管理点)である。
前者のHA(危害要因分析)は、顧客に提供する食品に有害物質が入る機序、または生成されるプロセスを特定することだ。
有害物質は、「生物的要因(菌・ウイルスなど)」、「化学的要因(添加物など)」、「物理的要因(金属・毛髪など)」の3つに分類される。よって、この3つの有害物質が、自社の食品製造工程・手順でどのように混入、又は生成されるのか?を特定するのが、HA(危害要因分析)である。
後者のCCP(必須管理点)は、有害物質が混入、又は生成されることを防ぐための方法(手順)の確立と実行だ。
CCPは、必須管理点と訳されるが、この必須管理点とは??で固まってしまう事業者も多いはずだ。
食品も含めたすべての「ものづくり」の成否を決める要素は、5M(Man(人)、Machine(設備・器具)、Material(材料)、 Method(方法)、Measurement(測定))と1E(Enviroment(環境))だ。それ以外はない!
よって、この有害物質を混入させない、生成させないために、
 ・Man;人(従業員)の知識、スキル、ルール順守は大丈夫?
 ・Machine;設備・器具の点検、清掃は大丈夫?
 ・Material;材料の受入検査、保管は大丈夫?仕入先は信頼できる?
 ・Method;方法、手順、は大丈夫?温度や時間の上限、下限が設定され、基準に入っている?
 ・Measurement;受入、中間、最終、出荷検査は大丈夫?計測器は校正されている?
 ・Enviroment;環境の温度、湿度、清掃は大丈夫?
を検討し、管理ポイントと手順を文書に記載し、全従業員の共通理解のもとで、5M+1Eを管理し、記録を残すことになる。
次回のブログでは、HACCPの7つの原則の本質について、深掘りしてみる。