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コスト削減より大事なこと

企業支援には、405事業や信用保証協会専門家派遣など国の補助金を利用した支援スキームが多くある。

それら支援のトリガーとなるのは、決算書に基づく経営成績だ。PL上の3期連続営業赤字であったり、BS上の債務超過であったり、財務指標悪化の原因を探る診断(財務DD)からスタートする。

製造業の場合、コスト削減が重大なテーマとなり、二大経費である「人件費」「減価償却費」の対売上高占有率が焦点となり、稼働率や生産効率性を改善していくのだが、中小企業の場合、無理に利益を確保しようとして、重要な人的資源を削り落としているケースが少なくない。

決算書の表面上、人件費の削減は最も即効性のある収益拡大策となるのだが、その企業の将来を左右する「難加工技術」「生産管理」「工程管理」「品質管理」を担う人材が確保できない、又は充分な工数を割くことができない状況にも追い込む。

特に中小企業の場合、顧客企業が生産技術まで提供し、効率的生産性のみを求める場合を除き、難加工技術確立の成否がその企業の将来売上を左右する。

極論を言うと、困難な加工ができない企業=世の中に必要のない企業、となり易い。

そして困難な加工技術は、それに対する相応の人材と工数が必要となる。

目先のコスト削減を優先し、困難な加工に挑戦できない企業環境を作りあげてしまうことは、将来の売上と収益の低下をもたらし、世の中から淘汰される運命となる。

細かな経費管理は重要であるが、製造業の本質を確立するための経費まで削り落とすることはあってはならない。

株式会社住田光学ガラス様

株式会社住田光学ガラス様より、下記セミナーに対する嬉しい感想を頂戴いたしました。

  • 内部監査員養成(ISO19011&ISO13485)セミナー(2020年6月)
  • リスクマネジメント(ISO14971)担当者養成セミナー(2020年7月)

内部監査員のレベルアップとリスクマネジメント担当者の要請を行うために外部指導者として貴社に社内セミナーを依頼いたしました。

各セミナー共、1日と短い時間の制約の中ではありましたが、事前の細かなメールにより、最大限に弊社の要望に合わせたカリキュラムを作成していただき、またテキストも要点が簡潔にまとめられとても見やすく理解しやすいものでした。

受講者の評価も講義が聞きやすく内容も分かりやすいと好評でした。
今回計画したセミナーは大変意義のある内容となりました事感謝申し上げます。

品質保証室 渡部晃一様

新型コロナウイルスと人的資源

企業が最終的に求めるものは、「収益(金銭)」と言って間違いないであろう。

我々は誰一人として、自分の意思でこの世に生まれてきたわけではないが、この世に生まれてきた以上、生命活動に必要な衣食住は、金銭を以って獲得する以外に方法はない。
そして、その金銭は、自分以外の第三者が欲する商品又はサービスを提供し、得る、という仕組みが人類の長い歴史の中で確立されてきたわけだ。

その金銭獲得の構造は、個々の人間というレベルだけでなく、企業という法人も同様である。
企業が欲しいのは「収益」である。そしてその収益は、「売上高-経費」という数式で示される。

そして今、新型コロナウイルスによって、収益獲得の構造が完全に崩れ始めている。

これを切り抜ける策はそう多くない。
・国の支援を受ける(補助金、融資、雇用調整助成金・・)
・新型コロナウイルスによって、需要が増している市場に参入する
しかしである。企業の収益を生み出す内部資源である3要素(人、モノ、金)を別の市場に参入するために機敏に変化させることは、ほぼ不可能だ。
特にモノに属する、機械設備や方法などを新規性の高い、新たな市場に適合させるには、商品とサービスの適合性だけでなく、商品とサービスを生み出すプロセスの妥当性も検証する必要がある。

このような厳しい状況下で将来に向け一つだけ、準備できることがある。
それは、「人(従業者)」のスキルアップだ。
「人」で重要な要素は、適切なアウトプットを生み出す力量である。
そして、その力量は、教育・訓練によって業務遂行ができる最低限のスキルを獲得し、教育・訓練を受けた従業者が自己のモチベーションと改善意欲を高めながら、スキルの最大化を図る。
スキルの最大化は、まさしく「モチベーション」と「改善意欲」が従業者にとっての燃料となるわけだが、このプロセスを旨く説明できるのが、ハーズバーグの二要因論だ(ハーズバーグ;米国の臨床心理学者)。
ハーズバーグは、「従業者が組織を離脱しない衛生要因」と「従業者が自ら組織に貢献しようとする動機付け要因」とに識別している。
この衛生要因は、「期待給与」「良好な対人関係」「組織の管理体制」などが挙げられ、これらが充足できなければ、従業者は組織を離脱(退職)することになる。
一方、動機付け要因は、「自己成長を感じる」「承認・感謝される」「役割・責任の付与」「昇進・昇格」と言われている。

組織における人の役割は、「企画」「開発」「営業」「製造」「サービス」と多岐に渡り、その生産性を単一指標で表現するのは難しいのだが、いずれの役割においても、その生産性を最大化させる従業者のモチベーション(ソフト面)と組織の体制(ハード面)の両輪が機能しなければならないのは明らかであろう。

企業の人事担当部署は、組織の体制(ハード面)である「人事制度」「給与制度」「勤務体制」「健康管理制度」という衛生要因に力点を置きがちになるだが、もう一方の動機付け要因である「自己成長を感じる」「承認・感謝される」「役割・責任の付与」「昇進・昇格」などのモチベーション(ソフト面)についても、その組織において旨く引き出されているのか思慮する必要があろう。

新型コロナウイルスが収束するその日に向け、「人件費」という経費として計上される「人」から、「収益」をもたらす「人」へ変化させる仕組みを更に検討されたい。

いわて産業振興センター 医療コーディネーターの委任を受けました。

╋令和元年度補正予算「ものづくり補助金」と「小規模事業者持続化補助金」の
公募を本日より開始します。
http://mail.mirasapo.jp/c/bEo5ar85blmSr5ab

なお、これらの補助金では、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも
設備投資や販路開拓など生産性向上に取り組む事業者に対して
採択審査における加点措置等を講じます。

一次締切は、3月31日(火)です。
応募条件の詳細や申請方法はこちらから。
http://mail.mirasapo.jp/c/bEo5ar85blmSr5ab

 

新型コロナウイルス対策支援一覧

新型コロナウイルスによる影響は業種を問わず甚大な経営難を引き起こす可能性が高い。
湿度の高くなる夏までには収束することを切に願うが、東南アジアでも感染が拡大している状況を鑑みると、全く予断を許さない状況である。

各企業では売上の低下に苦慮していると考えられるが、以下の支援策を活用しながら、なんとか踏ん張って欲しいところである。

以下は、2020年3月9日現在の状況。
【相談窓口】
■経営相談窓口の設置
・何を・・・経営に関する全般の相談と提案
・どこで・・・全国の中小企業関連団体、支援機関、政府系金融機関
・いつ・・・継続中

■現地進出企業・現地情報及びジェトロ相談窓口
・何を・・・海外進出企業の経営相談
・どこで・・・ジェトロ(03-3582-5651)
・いつ・・・継続中

【貸付・融資】
■セーフティーネット貸付要件緩和
・何を・・・運転資金、設備資金の貸し付け
・どこで・・・日本政策金融公庫
・いつ・・・継続中

■衛生環境激変対策特別資金
・何を・・・コロナウイルスによって資金繰りに支障を来している旅館業、飲食業を営む方への運転資金の融資(1,000万円(旅館業は3,000万円))
・どこで・・・日本政策金融公庫
・いつ・・・継続中

【助成金】
■雇用調整助成金の特例措置
・何を・・・コロナウイルスの影響で労働者に一時休業を図った場合、賃金等の一部を助成(大企業1/2、中小企業2/3、支給限度日数は1年間で100日)
・どこで・・・都道府県労働局
・いつ・・・休業等の初日が令和2年1月24日から7月23日まで

■小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援
・何を・・・子の世話を行うことが必要となった労働者に対し、休暇を取得させた事業主への賃金相当額の支給(上限は8,330円/日)
・どこで・・・厚生労働省 雇用環境・均等局職業生活両立課(03-3595-3274)
・いつ・・・令和2年2月27日~3月31日の間に取得した休暇

【配慮・緩和】
■下請取引配慮要請
・何を・・・業界団体等を通じ、親事業者への配慮を求める要請文の発出
・どこで・・・下請かけこみ寺(0120-418-618)
・いつ・・・継続中

■輸出入手続きの緩和等について
・何を・・・輸出入に関する許可・承認証の有効期間の延長
・どこで・・・各経済産業局・通商事務所等
・いつ・・・継続中

地方に研究開発拠点が置かれにくい理由

自身がコーディネーターを務める「よろず支援拠点」で事例報告会があり、多数の支援機関の皆様に出席を頂いた。
タイトルは、「中小・小規模事業者の原価占有の下げ方と戦略の方向性」で講演させて頂いたのだが、今回のこの議題ではなく、地方における研究開発拠点の少なさについて、掘り下げたい。

事例報告会に一般社団法人福島県発明協会から1名ご参画頂いたのだが、講演終了後、「知財戦略」、「地方における研究開発拠点の少なさ」について、ディスカッションする時間があった。

特許出願数と研究機関数、及び企業規模(大企業からの出願が9割)には相関があり、研究機関数の少ない地方においては、特許出願も比例して少ない傾向ということである。
これらの事実と原因に特異な要素はなく、当然の結果であろう。

少し掘り下げたいのは、地方に研究開発拠点が設置されない原因である。
表層的には、その地域における「大学を含む学術機関数」、「研究者数」などが研究開発拠点の設置の有無に直接的に関与するパラメータであると考えられるが、より底流に流れているのは、日本独特の文化であると考えている(持論である)。

日本(アジア)の場合、農耕文化が底流に流れており、集団化が個々の利益に繋がるという発想が根底に潜む。
よって、より人口の多い地域にシンクタンクが集積する傾向があるかと考えている。

欧米の場合、金融に関する組織は都心部に集中し易いものの、研究開発部門は、ローカルに拠点を置くことに抵抗がない。
これは、都会の雑踏を離れ、自然の中でこそ、自由闊達なアイデアと研究ができることを”是”と考える発想があるのやもと考えられるのだ。

ITの進展により、距離的ハンデを克服し、研究開発拠点の地方への分散が拡がるかと考えていたが、日本における現実はまだまだ難しそうだ。

今後の日本の産業構造と人間の幸福感を見た場合、都心部と地方の財的、文化的バランスは、
お互いに綱引きができるくらいのボリュームを維持することが必要だと思うのだが・・・

良好な経営のためのテンプレート

我々、中小企業診断士がフルスペックで経営改善に臨む場合、
・内部環境(人・モノ・金・情報)
・外部環境(マクロ環境、ミクロ環境、顧客、競合)
を精微に調べ上げ、経営戦略と具体的なアクションプラン、そこから導かれる計数値(予想PL、予想BS、予想CF)を組み立て、実行を支援する。

調べ上げた内部環境、外部環境から、経営への影響度が高い因子を選ぶのだが、そこにはよく「経営分析ツール」というものを使う。
「経営分析ツール」は、多様な形態が世の中に存在し、外部環境分析に適合性が高いのは、
「PEST分析、3C分析、5フォース分析・・」。
また、内部環境分析に適合性が高いのは、「バリューチェーン分析、VRIO分析、4P分析・・」
などが代表分析ツールだ。

これら、外部環境、内部環境の情報を整理し、戦略を構築するプロセスに進むのだが、ここでも「分析ツール」の手を借りると有効な戦略が顕在化し易い。
戦略構築に適合性が高いのは、「アンゾフの成長マトリクス、SWOT分析・・」などだ。

経営分析ツールを乱用するのは有効な戦略を希釈させるリスクがある一方、適切な経営分析ツールを選択することによって、戦略オプションの優先順位と効果を高い精度で見積もることが可能になる。

経営分析ツールは、経営戦略を構築する上での、ハードの部分だ。
そして、そこに入れ込むべきコンテンツである、情報、要因、戦略代替案は、分析者の取捨選択の意思が介在し、戦略を構築する上でのソフトの部分となる。

このソフトの部分である情報、要因、戦略代替案は、企業が提供する「商品、サービス」を顧客に愛してもらうという根本的な概念を持たなければ、最終的に構築する経営戦略は功を奏さない可能性が高くなる。

ビジネスと恋愛は、相対する対象(顧客)にとって、愛おしいものかどうかという点で極めて近似しているプロセスと言えるのだ。

顧客に信頼される製造販売業者となるために

1月22日、1月29日の2日間にわたり、ふくしま医療機器開発支援センター主催の「医療機器品質保証担当者人材育成セミナー」を開催する運びとなった。

このセミナーは、顧客クレームをトリガーとする製造販売業の対応方法を学び、医療機器そのものの改善、更にはQMS体制の改善までの道のりを学ぶことを目的とする。

医療機器製造業(製販業(許可))が遵守すべき、組織の体制要件は、
・QMS省令(ISO13485)
・GVP省令
の2つであるが、両者は個々に独立しているのでものではなく、互いに重複しながら密接に繋がっているこを認識している企業は意外に少ない。

今回は、顧客クレームをトリガーとするため、その情報の受け口は安全管理責任者が管轄する部署となり、規制要件はGVP省令となる。
顧客クレームを受信し、不足している情報を入手しながら、適切な安全確保措置(回収・改修・廃棄・添付文書改訂・・)を決定するまでの、手順やジレンマを演習によって体験するセミナーとした。

本日、初日であったが、受講者にもその趣旨を理解頂き、活気あるディスカッションが繰り広げられた。
医療機器関連のセミナーは、一方的に知識を与える形式が多いが、それはあくまでセミナー講師の経験値に基づく内容であり、医療機器の種類、規模、クラス分類によって、その対応は大きなバラツキを持つはずだ。

参加された企業は、医療機器という厳しい規制要件と顧客の安全を担保するため、日々努力を重ねており、単なる受講者としてではなく、彼らの経験値を逆に引き出しながら、受講者全員で、その経験を共有することは、単一志向的なセミナーの何倍もご利益があるのではないだろうか。

演習を通じ、GVPとQMSの対応を学ぶ。
自身にとって初めてのセミナー形式となるが、受講者と協力しながら、実りあるセミナーとしていきたい。
本セミナーを企画頂いた福島県薬務課、ふくしま医療機器開発支援センターの皆様、並びに参加された企業の皆様に感謝を申し上げる。

2020年代の課題

2020年という響きは、幼少期、「遠い未来のこと」と思っていた自分が懐かしく思える。
さて、80年代後半のバブル崩壊から、既に30年以上経つが、日本経済が本当の意味で復活する兆しは未だ見えていない気がしてならない。

バブル崩壊の発端は、米国を中心とする意図的な円高誘導があったことは言うまでも無いが、「自分達が消費仕切れない財(有形・無形)の生産」と「キャッシュレスによる支払いの先延ばし」、そして「将来需要を見誤った金融機関による貸付残高の増大」が根底にあったと考えている。
お金がお金を生む貨幣流通性は、一過性的に機能していたものの、そもそも自分達が消費仕切れる、又は可処分所得で支払ができるボリュームの財であったのか?今、冷静に考えると非常に疑問だ。
昨晩の「欲望の資本主義」を観て、国内人口が減少している日本において、ドメスティックで見た場合の“成長戦略”は、「恐らくは機能しないだろう」と改めて感じた次第である。

自身が米国駐在から帰国したのは、2002年であったが、社内の多くの正社員がパートタイマー契約に切り替わっていたのに戸惑った覚えがある。
当時は、中国を中心とした新興国が台頭し、「ものづくり」という視点での価格競争力を高めるため必然なのか?と考えたが、2020年となった今から振り返ると、得策であったとはどうしても考えられない。
人件費の削減効果は、企業体力(剰余金)の増大に繋がったが、それ以上に外資に対する株式配当金(上場企業)として流出している事実もありそうだ。
株式市場への外貨の流入は、“悪”ではないが、ステークホルダーとしての“従業者”への利益還元が軽視され、ドメスティック市場がデフレから脱却できない主因となっているという考えは、当たらずとも遠からずであろう。

恐らくこれからの日本が目指すべき方向性は、消費財の付加価値の拡大であって、生産数量拡大や原低をベースとした価格競争ではない。「生産数量の拡大は、無益で過剰な宣伝広告を生み出す」と述べた英国の経済学者ケインズの言葉が当て嵌まっている状況ではないだろうか。
資本主義には多くの利点があることは言うまでもないが、2020年代は、政府が一定程度管理する社会主義(軍国主義や国民への強制と意味ではない)の視点も必要になってくるであろう。

そして、日本がより豊かになるには、市場をドメスティックで見るのではなく、海外の消費に目を向けなければならない。
国内においては、「成長」から「安定」へ。
そして、付加価値の高い消費財を「海外」へ。
自身が関与できる範囲は限定的であるが、「今後10年間、日本が豊かになるために、尽力していきたい。」と決意した新年である。

第1回 産業標準化連絡会議

過日(12月18日)、福島市にて「第1回産業標準化連絡会議」が開催され、自身もボードメンバーとして参画させて頂いた。
この会議の趣旨は、新規設計要素や新規技術の特許化を図りながら、その特許技術を標準化し、国内企業の技術開発競争力を高めるための課題探索が主題となる。

今後、経済産業省及び東北経済産業局が母体となり、福島大学、福島医大、会津大などの学からの視点、更には弁理士、弁護士、中小企業診断士などの産としての現場感覚を交えながら、三位一体となったディスカッションが繰り広げられることになる。

この「産業標準化連絡会議」は国内で初の試みとなり、福島県がその発祥の地となるが、福島県が選定された理由は、震災からの復興への後押しと、原発の廃炉技術開発等のロボティクス技術などが当県で確立される可能性があるためだ。

初回の会議でもあり、当方に発言の機会はなかったが、標準化に関する課題を経済活性化の視点から切ってみる。

そもそも標準化とは、商品・サービスの質的特性を基準以上に安定させるための要素と仕組みの規格化である。
よって、標準化の本質は商品・サービスの受益者視点で確立されるのが筋であるが、その範囲、深度、難度は、標準化の制定をリードする国によって、自国優位の規格化が意図されることがある。
自国優位性、あるいは特定のメーカーの優位性を確立できれば、その商品・サービスの質的特性を担保できるので、その技術実現性は必然的に自国、または特定にメーカーに限定される。

「いや待て!特許・標準化によって、その技術は解放され、公平な立場で自由競争が生まれるはずだ。」と考えることもできそうだが、現代において特許・標準化される技術は、複合的なパラメータで構成され、そのアウトプットはそれらパラメータの相互作用にも左右される。
自身の専門とする既に確立された医療機器の製品規格である各種ISO/IEC規格でも、その要求事項に適合させるため、相当なコストと労力を費やしているのが現状だ。

よって、既に一般化している技術、標準、規格に関しては、参入障壁が低く、複数企業による自由競争が生まれ、商品・サービスのコスト低下による消費者優位の構造が成立するが、新規要素に囲まれた技術、標準、規格に関しては、むしろ参入障壁としての効果が強くなる。

よって、標準化は、その技術難易度、新規性などの因子によって、参入障壁を下げるし、または参入障壁を高めることもなるのだ。

よって、市場をドメスティックで見るのか?グローバルで見るのか?によって標準化戦略の位置づけは変化させる必要がある。
市場をドメスティックで見れば、標準化によって参入障壁を低くし、多くの中小企業に参画させるし、市場をグローバルで見れば、標準化によって参入障壁を高くし、日本企業の技術的優位性を一定期間担保する志向に向かうべきだ。

私は日本人だし、どこまで行っても日本を応援したい。
マイクロソフトやアップルのようにグローバルに確固たる地位を築き上げれば、その企業と国には膨大な経済的ご利益をもたらす。
日本が得意とする分野を選定しながらのシーズ志向と将来需要のニーズ志向を適切に分析、探索、認識しながら、寡黙なまでにがんばり続ける日本人が経済的に満たされるよう、自身を含めた委員会ボードメンバーは真摯にディスカッションを重ねなければならないのだ。