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有限会社田島電子様

有限会社田島電子様より、嬉しい感想を頂戴いたしました。

  • 支援内容
    経営改善について何が必要で足りないのか、どんな行動をすればいいのか丁寧に教えて頂いております。
  • 参考になった点
    経営に必要な大事な部分、お客様に対する考え方、データ収集の必要性など。
  • 他社へ推薦したいこと
    コロナ渦であっても先を見据えての考え方、自分の事のように一生懸命考えアドバイスをして頂けます。経過観察もしっかり行ってくれる最高に熱い先生です。

代表取締役社長 渡部 陽平 様

HACCPの理解が進まない原因とは(後編)?!

前回のブログで、HACCPは2つの活動に分類でき、前者は、HA(危害要因分析)で、後者はCCP(必須管理点)であることを述べた。

そして、HACCPでは、それら2つの活動を「7つの原則」として、手順化している。

まず、HA(危害要因分析)の手順は、「1.危害要因の分析」に示される。

これは、前回のブログでも述べたように「生物的要因(菌・ウイルスなど)」、「化学的要因(添加物など)」、「物理的要因(金属・毛髪など)」の混入経路、又は生成されるプロセスを明らかにする。混入のプロセスは、4M(人・機械・治工具・材料・方法)+1E(環境)に限定される。その中に危害要因が潜んでいるわけだ。そして、それら異物の混入よってどのような健康被害が引き起こされるかまでを特定できれば満点である。

次に、CCP(必須管理点)の手順は、

「2.重要管理点の決定」、「3.管理基準の決定」に示される。

前者の「2.重要管理点の決定」は、「1.危害要因の分析」から得た要因を、引き起こさない、又は最小限に食い止めるため、重要となるパラメータ(4M(人・機械・治工具・材料・方法)+1E(環境))を特定することだ。

例えば、生物的要因である菌を抑えるのであれば、材料の保管温度などが重要管理点となる。

次に、後者の「3.管理基準の決定」については、「2.重要管理点の決定」で定めたパラメータの管理方法を定めることになる。これは材料の保管温度であれば、その「温度」と「時間」であり、上限・下限値を設け、その規格値のなかに収める方法を定める。ここで注意したいのは、管理基準に収めるための方策を手順書として文書化しておくことだ。

以上、

としたいところだが、

「4.モニタリング方法の決定」

「5.改善措置の決定」

「6.検証方法の設定」

「7.記録の作成」

が残ってしまった。

まず、「4.モニタリング方法の決定」は、設定した管理基準値に意図するパラメータが収まっていることを確認することが、メインとなるが、顧客(市場)、及び商品そのもののモニタリングも検討されたい。

「5.改善措置の決定」については、モニタリングで得られた「管理基準値からの逸脱」、「市場(顧客)クレーム」、「商品の不適合」などの原因を特定し、その原因を取り除くことである。

「6.検証方法の設定」は、1.~5.まで全体俯瞰的に掛かってくる。少々難しいが、商品の不適合に繋がるパラメータをどのように特定するか?その実証方法を定める活動だ。

「7.記録の作成」は、1.~6.まで全体俯瞰的に掛かってくる。1.~6.までの活動の結果を記録として残し、保管する必要がある。

HACCPの理解が進まない原因とは(前編)?!

食品衛生法の一部が改正され(2018年6月)、2021年6月~ HACCPが完全義務化となる。
既にHACCPに取り組んでいる事業者も多いだろうが、HACCPそのものの理解が進まず、
手をこまねいている事業者も少なくないと推察される。
HACCPの理解が進まない原因には、いくつかのプロセス(ステップ)がある。
1.HACCPの表記が意味不明
まず1つ目のプロセスは、HACCPそのものの言い回しだ!これは、Hazard Analysis and Critical Control Pointの略で、
日本語に直すと、「危害要因分析に基づく必須管理点」となる。
2.HACCPの大局的な趣旨を理解できない
HACCPは、2つの活動に分類できる。
前者は、HA(危害要因分析)で、後者はCCP(必須管理点)である。
前者のHA(危害要因分析)は、顧客に提供する食品に有害物質が入る機序、または生成されるプロセスを特定することだ。
有害物質は、「生物的要因(菌・ウイルスなど)」、「化学的要因(添加物など)」、「物理的要因(金属・毛髪など)」の3つに分類される。よって、この3つの有害物質が、自社の食品製造工程・手順でどのように混入、又は生成されるのか?を特定するのが、HA(危害要因分析)である。
後者のCCP(必須管理点)は、有害物質が混入、又は生成されることを防ぐための方法(手順)の確立と実行だ。
CCPは、必須管理点と訳されるが、この必須管理点とは??で固まってしまう事業者も多いはずだ。
食品も含めたすべての「ものづくり」の成否を決める要素は、5M(Man(人)、Machine(設備・器具)、Material(材料)、 Method(方法)、Measurement(測定))と1E(Enviroment(環境))だ。それ以外はない!
よって、この有害物質を混入させない、生成させないために、
 ・Man;人(従業員)の知識、スキル、ルール順守は大丈夫?
 ・Machine;設備・器具の点検、清掃は大丈夫?
 ・Material;材料の受入検査、保管は大丈夫?仕入先は信頼できる?
 ・Method;方法、手順、は大丈夫?温度や時間の上限、下限が設定され、基準に入っている?
 ・Measurement;受入、中間、最終、出荷検査は大丈夫?計測器は校正されている?
 ・Enviroment;環境の温度、湿度、清掃は大丈夫?
を検討し、管理ポイントと手順を文書に記載し、全従業員の共通理解のもとで、5M+1Eを管理し、記録を残すことになる。
次回のブログでは、HACCPの7つの原則の本質について、深掘りしてみる。

資本主義の次に来るもの・・

新型コロナウイルスが蔓延し、約1年が経った。
感染者数は日々最高記録を更新し、誰しも他人事と思えなくなっている状況であろう。
軽症で済む感染者、重症となる感染者、通常のインフルエンザとは症状が違うことも不穏なウイルスだ。

10年後、新型コロナウィルスは、「社会システムを変革する上でのエポックになっているだろう。」という発言をするコラムニストも多いが、まさしく、有限な地球の資源を消費仕切ってしまう前の重要な転換点になると想像している。

資本主義は、テクノロジーを進展させ、その恩恵によって近代的で利便性の高い社会生活を我々に与え続けてきた。そこには、貧富という弊害も生んだが、俯瞰的に概観した場合、我々の生活の質は明らかに向上している。

しかし、消費を成長させることが前提の資本主義システムは、一部でその限界が見えてきたと言っても過言ではない。

資本主義に代替できるシステムとして、社会主義が考えられるが、肉体を持つ人間(生物)にとって、一定の対価で他人のために自己犠牲を払うことなど出来るはずもなく、結局、独裁者の権力よって、労働を強制させられることになる。

社会主義は、人間が人間である以上、そして、マズローの5段階欲求説を是とするならば、我々の欲求に対する満足度と人間性をもう2段、3段上げなければならないだろう。

いずれ、我々の精神的進化と同期した上で、社会主義が適用できる世の中が訪れるならば、今後200年、いや300年は必要なのかもしれない。

そして、その精神的進化は、テクノロジーの進化と相関すると考えている。

これからも資本主義がベースとなるのであれば、テクノロジーは進化するだろうし、我々の精神性も益々高まっていくだろう。

話が飛んでしまったが、今後も資本主義は崩壊せずに進んでいくに違いない。しかし、毎日判を押したように、同じ時間に満員電車に乗り、企業は違えど、ほぼ同じ規則で労働する慣習はきっと10年後には自由度が広がっているだろう。

一方、このコロナ禍に負けてしまう企業も益々多くなっていくだろうが、事業再構築が可能な企業は、やむなく廃業せざるを得ない企業の受け皿として、更なる事業の発展を前に進めて頂きたい。

事業再構築促進事業(補助金)

令和2年度3次補正予算案において「事業再構築補助金」が採択される見込みである。公募詳細は年明け直ぐにでも明らかになりそうだが、「事業再構築補助金」は、小規模事業者持続化補助金(コロナ特別枠)の中小企業版となりそうだ。

中小企業基本法で定義されている中小企業は以下となる。
①製造業その他・・・資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人
②卸売業・・・資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
③小売業・・・資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人
④サービス業・・・資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

小規模事業者持続化補助金との違いは、
・事業計画は認定支援機関や金融機関と策定すること
・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加を達成すること
となり、ものづくり補助金の採択条件と同等の条件が課せられそうである。

補助額も6,000万円(補助率2/3)と大きく、コロナ禍を乗り越えるための事業変化への投資として検討を進めたい。

年明け早々に公募詳細は明らかになるであろうが、事業計画策定には相当な時間を使うことは避けられそうになく、事業再構築のイメージ化と信頼できる認定支援機関の選定は早めに検討すべきだろう。

整理、整頓の必要性

3Sも5Sもその出発点は「整理」、「整頓」だ。
整理・・・不要なものを識別し除去
整頓・・・必要なものが識別され、歩かなくても、探さなくても、その必要物を手にできる

自身が協業するトヨタ自動車も、最初に工場を訪れたとき、「この工場の中に、この製品を作るために不要なものないですか?」と尋ねる。

製品を作るために必要のない、「設備」「治工具」「計測器」「補修部品」「材料」は、有効なスペースを無効にし、必要なものを取り出すときの障害となる。

「整理」「整頓」の目に見えるご利益は、固定費として減価償却しているスペース(保有資産の場合、固定資産税も賦課)の有効活用であり、歩く、探すなど非稼動としてカウントされる無駄な時間の削減だ。
「整理」「整頓」は、実際の工場だけでなく、経営実態の見える化にも役立つ。

経営実態を客観的に判断する材料に、決算書(貸借対照表、損益計算書)があるが、コロナ融資などで現預金が潤沢にある企業には注視して頂きたい。
貸借対照表は、企業の決算期の一時の資産の状況を表す。右側が調達資金(借入金、資本金)、左側が資産(現預金、固定資産)で構成される。
現在、政府系及び民間金融機関の尽力があり、相当額の融資が履行されている。よって、月商の2倍が適正とされる現預金の額が必要以上に増大している企業が見受けられる。

現預金の潤沢性により、運転資金や借入金返済(債務償還)には窮しておらず、事業の方向性について安堵している経営者も少なからず存在すると考えられる。しかし、借入金返済(債務償還)を持続する収益が今後獲得できるのか?は注視されたい。

借入金返済の持続可能性は、損益計算書を見る。損益計算書は、決算月以前の1年間の経営活動の結果を表す。
売上高、製造原価、売上総利益、一般管理費、営業利益、・・・税引後当期純利益の順番で上から下へと記載される。
注目したいのは、「税引後当期純利益」と製造原価や一般管理費に含まれる「減価償却費」だ。
借入金返済は、この「税引後当期純利益」と「減価償却費」を足した金額でしか賄えない。
※「税引後当期純利益」+「減価償却費」=「簡易キャッシュフロー」という。

仮に、1年間の借入金返済額 > 簡易キャッシュフロー となった場合、現金が不足し、他人からであれ、自己からであれ、その企業に現金を投入する必要がある。(細かい条件もあるがここでは割愛する)

現在の簡易キャッシュフローでは、到底、借入金返済がかなわないのに、コロナ融資などで、現預金が潤沢にあり、返済できてしまっている企業は、更なる売上高拡大や固定費削減などを計画的に企てる必要がある。

現場のモノ(材料、備品)、経営のカネ(現預金)も潤沢にありすぎると、問題が見えなくなってしまう。コロナ禍の状況のなか、潤沢な現預金を保有することは、一定の効果がある。しかし、現預金額を月商の2倍に置いた場合の、将来の損益計画もシュミレーションし、今後の経営戦略を検討しておきたい。

工場も経営も「整理」「整頓」は欠かせないのだ。

医療機器における製造業から製販業の壁(メディカルクリエーションふくしま2020)

昨年に引き続き、メディカルクリエーションふくしま2020において、
【薬事戦略セミナー「いまさら聞けない医薬品医療機器等法の基本 ~医療業界から求められ、信頼される企業となるために~」主催:一般財団法人ふくしま医療機器産業推進機構】
の解説の機会を得た。

本セミナーは以下の3つから構成したが、
○医療機器とは何か?
○医療機器の業態等基礎の確認
○製造業と製造販売業の違い
時間の都合上、触れることができなかった要点(製造業から製販業に参入する上でのハードル)についてまとめたい。

製造業から製販業に参入する上での壁は、
①QMSの拡充(ISO9001⇒ISO13485(QMS省令、GVP省令))
②顧客ニーズの顕在化と機器の有効性/安全性の検証、及び妥当性確認
と捉えている。

まず前者①に関しては、いくつかの壁があるのだが、特筆したいのは、プロセスとプロセスのトレーサビリティの頑健性である。
ISO9001認証企業では、一定基準のQMSが確立されているため、ISO13485の認証を容易に考えがちだが、実は、そのトレーサビリティの確立には、不足事項が多々転がっている。
ISO13485(医療機器)のトレーサビリティは、市販後の監視に基づく、医療機器の有効性/安全性の妥当性の振り返りが目的の一つであるが、万が一、市場で問題が発生した場合の迅速な要因特定も同様である。
よって、顧客ニーズ→製品企画→仕様書・図面案→検証→妥当性確認→仕様書・図面、確定の各プロセスのインプット/アウトプットは、芋づる式に繋げる必要がある。
一般的には、「トレーサビリティマトリスク」を使ってトレーサビリティを確立する。

後者②は、顧客ニーズを受けたのち、そのニーズを達成する機能を定性的にも定量的にも企画するが、その際に、実使用場面でのリスクを分析し、評価し、そのリスク管理の方法を定義する必要がある。これは、ISO13485で明確に要求され、リスクマネジメント(ISO14971)として、設計開発プロセスに組み込む必要がある。
このリスクマネジメントは、製造業として部品供給を主業としていたメーカーでは、一つの壁になる。
これまで、製販業(システムメーカー)から、詳細な仕様・図面が提供され、部品加工に対する検証のみで成立していたものが、医療現場での使い勝手、リスクを想定し、マネジメントするという医療機器の誕生から終焉までのライフサイクルを想定する必要があるからだ。

製造業から製販業を目指す企業は、医療機器製造販売に正しい知識・経験を持つ信頼できる支援者を持つ必要もあるのだ。