11月28日、メディカルクリエーションふくしま2019(ビックパレットふくしま)で、講演(製造業と製販業)の機会を頂いた。講演内容を少し振り返りたい。
医療機器の製造・販売を意図する企業は、都道府県(場合によっては国)からの許可(製販業)を受けなければならない。医療機器はそれだけリスクのある製品ということだ。
特に製販業の許可取得は少し面倒だ。許可を求める企業は、ハード面の組織体制のみならず、ソフト面の品質マネジメントシステム(ISO13485、QMS省令、GVP省令)、更には医療機器そのものの安全性、有効性の検証と妥当性確認を高い精度でもって保証する必要がある。
医療機器の老舗と言われる企業でも、これら体制の維持と改善に日々邁進している筈である。
よって、これから新規に医療機器業界への参入を意図する企業は、いきなり製販業許可を目指すのは得策とは言えないだろう。(未経験な要素が多すぎる)
厚生労働省(総合機構)は、医療機器を販売までできる「製販業(許可)」に関連させる位置づけとして「製造業(登録)」を設けている。
この「製造業(登録)」は、最終ユーザーに医療機器の販売まではできないものの、医療機器として完成した製品を「製販業(許可)」に出荷・販売するOEMのような位置づけと理解してよい。
「製造業(登録)」は、顧客が「製販業(許可)」であるため、価格設定の自由度は下がるが、最終ユーザー(医療機関等)への営業努力は要しないため、開発(一部不可)と製造に専念できるのがメリットである。
最終製品の安全性、有効性は「製販業(許可)」が負うが、「製造業(登録)」がその責任に無関係であるはずもなく、一定の基準を満たす必要がある。その人的要求が「責任技術者」であり、組織体制・品質マネジメントシステムはISO13485(認証までは求めていない)である。
ISO13485は、ISO9001と比べると認証取得に必要な要素は格段に高いが、ISO9001を取得している組織であれば、尻込みするほどのものではない。
粗利が高く、市場ニーズが拡大している「医療機器業界」への参入は、参入企業そのものの成長だけでなく、我々一般人に安定した高度な医療を受けさせる機会を与え、我々が充実した人生を送ることにも繋がるのだ。
医療機器に少しでも興味のある企業は、将来の日本、そして世界のために自分たちの技術と技能を活かす夢を語るのも有意義なことではないのだろうか。